地方銀行の支店で違法残業と割増賃金未払いが問題となり、疲弊する行員と厳しい表情の管理職が描かれたイラスト
地方銀行の支店で36協定の上限を超える残業やログオフ後の未記録残業、割増賃金未払いが発覚し、労基署職員が調査する漫画風イラスト
愛媛県の新居浜労基署が、36協定を超える時間外労働と割増賃金未払いの疑いで地方銀行と副支店長を書類送検。

【概要】

愛媛の新居浜労基署は、違法な残業を行わせたことにより、地方銀行と副支店長を労基法違反などの疑いで書類送検しました。具体的には以下の通りです。

1.支店に所属する7人の労働者に対して、36協定で定めた1ヵ月当たりの限度時間である45時間を超えて最大17時間18分の時間外労働を行わせていた疑いがもたれています。

2.23年4月1日~12月31日の期間、労働者7人に対して、割増賃金300万円を支払っていませんでした。

3.この地方銀行では、出退勤をパソコンのログオンやログオフ記録と個人が入力する労働時間記録の両方で把握していました。今回は、パソコンをログオフした後も残業を行っており、この点を把握していませんでした。

【意見・感想・解説】

今回は、違法残業により、書類送検された事例を取り上げました。今回のケースは、労働時間管理の甘さが問題となったものです。

私は、労働時間管理については形式ではなく、実態が重要だと、よく説明しています。つまり、形式的には、タイムカードや自己申告等で、労働時間管理が行われていたとしても、タイムカードを打刻した後に残業したり、自己申告も、残業を過少申告していることもあり得るからです。

今回は、まさに、この点が問題視されました。

今回のケースで書類送検は厳しいと感じました。ただ、違法な残業は、割増賃金不払いや過労死にもつながるリスクがありますので、厳しく取り締まれると思われます。

今一度、自社の労働時間管理に問題がないか確認してみるとよいでしょう。