
【概要】
前回までは、「改善提案制度」について解説してきました。
この改善提案制度は、私の会社員時代も実施されていましたが、とても効果があるものです。また、カンブリア宮殿で紹介された未来工業では、提案内容に関わらず、提案すれば、500円支給するという大胆な会社もあります。是非、ご参考としていただければ嬉しく思います。
今回から、非金銭的報酬ということを詳しくお話ししていきます。私は、この非金銭的報酬の対応が、企業を強くする上で絶対に欠かせない重要なものだと位置づけています。
よくある勘違いが、「人間はお金さえ出せば、一生懸命働くであろう」と考え、給料や賞与といった金銭的報酬を強く意識することです。しかし、この考えでいけば、大震災の時にボランティアで現地にいって、働くといったことにはつながらないでしょう。
また、以下にあるのは、以前も紹介しましたが、探検家のアーネスト・シャクルトン卿が1914年にロンドンの新聞に出した広告です。
求む男子。至難の旅。
わずかな報酬。極寒。暗黒の長い月日。
絶えざる危険。生還の保証無し。
成功の暁には名誉と賞賛を得る。
これは、南極探検隊員の募集に関する広告です。
最悪の労働条件です。「わずかな報酬」、「極寒」、「暗黒の長い月日」、「絶えざる危険」、「生還の保証なし」です。すさまじい3K(きつい、汚い、危険)でありながら報酬はわずか。
普通で考えれば誰も応募しないと考えるかもしれません。しかし、世界中から応募が殺到しました。なんと、女性や15歳の少年も含めて、約5000名の参加志望の手紙が舞い込みました。
このように、高い金銭的報酬がなければ、モチベーションが向上しないとは、限りません。むしろ、金銭的報酬がモチベーションやパフォーマンスを下げることもあるといった実験結果も出ています。
この点は、名著「モチベーション3.0(ダニエルピンク、大前研一訳)」に詳しく書かれていますので、今後色々紹介したいと思います。
また、昔では、ハーズバークの動機付け・衛生理論が有名ですね。この理論も、今後紹介します。
いかにして、社員のモチベーションを向上させるか、それは、人間が感情で動くということを理解して、いかにして会社のことを好きになる、自慢したくなるといった風土を形成するかです。
それは、必ずしも金銭だけの問題ではありません。今後の非金銭的報酬の解説を楽しみにしていて下さい。









