
【概要】
6月に改正育児・介護休業法が成立しました。改正のポイントは、以下の通りです。なお、詳細は、省令で定められることになります。
1.出生直後の時期に、柔軟に育児休業を取得できるようになります。現行制度は、別に取得することができます。
[対象期間]子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能
[申出期限]原則休業の2週間前まで
[分割取得]分割して2回取得可能
[休業中の就業]労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能
2.雇用環境整備、個別の周知・意向確認の措置が事業主の義務になります。
●育児休業を取得しやすい雇用環境の整備(研修、相談窓口設置等)
●妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する、個別の周知・意向確認の措置
3.育児休業を、分割して取得できるようになります。
●分割して2回まで取得可能
4.有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件が緩和されます。現在は、以下の(1) 、(2) の要件が必要ですが、(1) の要件が撤廃されます。
[育児休業の場合]
(1) 引き続き雇用された期間が1年以上
(2) 1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
※但し、引き続き雇用された期間が1年未満の労働者は、労使協定の締結により除外可となります。
5.育児休業取得状況の公表が義務になります。
従業員数1,000人超の企業は、育児休業等の取得の状況を公表することが義務付けられます。
【意見・感想・解説】
今回は、改正育児・介護休業法について、取り上げました。
新型コロナ禍ということもあり、成立するか否か気になっていましたが、国会閉会ギリギリ6月になって、しっかり成立されました。詳細は、省令で明らかになりますので、引き続きチェックしていくことが大切になります。
今回は、特に男性の育児休業の取得促進を図るということで、出生直後の時期に育児休業取得を可能とした点を、大きな特徴としています。子の出生後8週間以内ということですから、女性は通常は産後休業期間中です。したがって、この期間の育児休業は基本的に男性を意識したものということになります。
この出生直後の時期は、女性の方は身体の中が大きく変化する時期であり、また、特に2子目となると1子の面倒を見ながら、女性の方ひとりで育児するのは精神的にも大変な面があります。その結果、心身に負担がかかり、場合によっては「産後うつ」というリスクが生じます。そういう意味でも、出生直後に男性が育児休業を取得し、夫婦で子育てをすることは、とても意義があります。
おそらく、今回の法改正を契機に男性の育児休業は進んでいくのではないかと思われます。
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代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員









