
【概要】
あるスポーツ動画配信サービスの運営会社が、三田労働基準監督署から是正勧告を受けました。この会社は元従業員に対し、「専門業務型裁量労働制」と「管理監督者」を適用していましたが、違法に適用したと指摘されたという内容です。具体的には、次の内容が特徴的です。
1. 元従業員は2016年度、専門業務型裁量労働制の対象者とされていました。その為、1日のみなし労働時間を適用していましたが、労使協定の存在が確認できず、専門業務型裁量労働制の適用が無効となりました。これにより、是正勧告を受けました。
2. また、元従業員は2017年度から管理監督者となったため、残業代が支払われていませんでした。しかしながら、管理監督者として裁量がないことから、残業代未払いにより、是正勧告を受けました。
3. 元従業員は、月119時間の残業を行っていることもありました。
【意見・感想・解説】
「専門業務型裁量労働制」「管理監督者」が否定され、違法残業となったケースを取り上げました。
ここ数年、専門業務型裁量労働制については、労基署のチェックが厳しくなってきています。今回のように労使協定が存在しないのは問題外ですが、適切に対応していたとしても、状況を確認するために労基署の調査が入ることがあります。専門業務型裁量労働制を取っている会社は、今一度、適用等に問題ない確認してみるとよいでしょう。
また、管理監督者についても厳しくチェックされています。労基法の管理監督者は要件が厳しく、現実的には、なかなか認められないのが現状です。企業側は、「残業を支給したくない」という理由で、管理監督者を増やすというのはとてもリスクがあります。こちらについても問題ないかどうか、確認してみるとよいでしょう。
顧問契約サービスのご案内
専門業務型裁量労働制や管理監督者の適用は、残業代の支払いに大きく関わる重要な制度です。しかし、労使協定の締結・届出が適切に行われていない場合や、実態として十分な裁量・権限がないにもかかわらず管理監督者として扱っている場合には、制度の適用が否定され、未払い残業代や是正勧告につながるおそれがあります。
特に、長時間労働が発生している職場では、労働時間管理や制度運用の不備が大きな労務トラブルに発展しやすくなります。トラブルを未然に防ぐためには、就業規則・労使協定・賃金制度・役職者の権限実態などを定期的に確認し、問題が生じた際には適切かつ迅速に対応することが重要です。
また、労務管理が適正に行われていることは、従業員が安心して働ける職場づくりにもつながります。法令を踏まえた制度設計と運用を整えることは、優秀な人材の確保及び定着の面でも大きな効果があります。
当法人の顧問契約では、企業の実情に応じて、労働時間制度、管理監督者の取扱い、残業代対策、就業規則の整備などについて、実務的な観点から継続的にサポートいたします。労務リスクを早期に把握し、安定した組織運営を進めるためにも、ぜひご相談ください。
顧問契約の内容
- 定期対面による、親身な対応
貴社の人事労務の課題を深く理解し、現場目線で実践的な提案を行います。 - ご相談に対する、迅速な回答
メール・電話・オンラインなど最適な手段でスピーディーに対応します。 - 就業規則の作成・改定
最新法令を踏まえた規程整備でリスクを軽減します。 - 書式や最新情報のご提供
実務でそのまま使えるフォーマットと最新トレンドを随時共有します。
代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら









