
概要
大阪府警は、男性警部をパワーハラスメントにより、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分としました。
具体的には、次の内容が特徴的です。
この警部の部下は、月に1、2回ほど、当直明けに警部から飲み会に誘われていました。
一度誘いを断ったところ、警部の機嫌が悪くなり、断った理由を問い詰められたため、それ以降は飲み会を断りにくくなったとされています。
警部は、「部下が嫌がっているとは思いもよらなかった」と話しています。
また、飲み会の場で、部下1人に対して耳をつねるなどの行為があったことも認定されました。
意見・感想・解説
今回は、ある意味で強引な飲み会への誘いが、パワーハラスメントと評価された事例を取り上げました。
一見すると、「飲み会に誘っただけ」「その場で軽くふざけただけ」と捉えられがちです。
しかし、上司と部下という関係性では、部下が自由に飲み会の誘いを断れるとは限りません。
特に、一度断った際に上司の機嫌が悪くなり、その理由を問い詰められたという経緯があれば、部下が「次からは断れない」と感じるのは自然なことです。
このような状況では、上司が明確に「参加しろ」と命令していなくても、部下にとっては、実質的に参加を強いられているのと同じ状態になり得ます。
また、飲み会の場で耳をつねる行為についても、身体的接触を伴うものであり、冗談や親しみのつもりであっても、不適切な言動と評価される可能性が高いでしょう。
もちろん、飲み会そのものが悪いわけではありません。職場のコミュニケーションを深める機会になることもあります。
大切なのは、参加するかどうかを本人が自由に選べる雰囲気をつくることです。
例えば、上司が部下を誘う際には、「また都合が合うときに」「無理をしなくて大丈夫」といった一言を添えるだけでも、相手の受け止め方は大きく変わります。
上司側には、「誘う自由」だけでなく、部下が「断れる安心感」を持てるよう配慮する姿勢が求められます。
ハラスメント対策研修のご案内
ハラスメントは、行為者に悪意がなくても、立場の違いや日頃の関係性によって発生することがあります。
坂本直紀の研修では、実際に起こりやすい事例をもとに、管理職として注意すべき言動や、適切な指導・コミュニケーションの方法を分かりやすく解説します。ハラスメントを未然に防ぎ、安心して働ける職場づくりにお役立てください。
ハラスメント対策研修例(管理職向け)
(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。
研修講師:坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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