カスハラ防止への望ましい取り組み|従業員研修・顧客理解・アンケートや意見交換による見直しを解説する図
カスハラの事実確認に協力する労働者を不利益に扱わず保護し、確認後に必要な措置を講じるカスハラ防止の取り組み
カスハラの事実確認に協力した労働者を不利益に取り扱わず、適切に保護しながら、カスハラが確認された場合には就業規則等に基づき必要な措置を講じる職場対応のイメージ。

【概要】

今回のテーマは、「カスハラ防止への望ましい取り組み」です。

[ 内容1 ]

事業主は、職場のカスハラの原因や背景となる要因を解消するため、次の(1)(2)で示す取組みを行うことが望ましい。

取組みを行うに当たっては、労働者が自社の商品やサービスをよく理解すること。

顧客等への対応力の向上を図ることは、職場におけるカスハラの被害者になることを防止する上で重要である。

顧客等からの社会通念上許容される範囲で行われる正当な申入れについては、職場におけるカスハラには該当しない。労働者が、こうした正当な申入れを踏まえて真摯に業務を遂行する意識を持つことも重要である。

(1)労働者が自社の商品やサービスをよく理解し、顧客等への対応力の向上を図るために研修等の必要な取組みを行うこと。

(取組み例)

・接客の研修、商品やサービスの研修、顧客等からの苦情への対応の研修等の実施や資料の配布等により、労働者の顧客等への対応力等の向上を図ること。

(2)労働者が顧客等への理解を深めるために必要な取組みを行うこと。

(取組み例)

・消費者の心理や障害特性等についての資料の配布や研修等の実施により、労働者の顧客等への理解を深めること。

[ 内容2 ]

事業主は、雇用管理上の措置を講じる際に、必要に応じて、労働者や労働組合等の参画を得る。

そして、アンケート調査や意見交換等を実施する。

運用状況の的確な把握や必要な見直しの検討等に努めることが重要である。

なお、労働者や労働組合等の参画を得る方法として、例えば、労働安全衛生法で規定する衛生委員会の活用なども考えられる。

【意見・感想・解説】

カスタマーハラスメント対策では、顧客からの不当な言動に対応する仕組みを整えるだけでなく、従業員自身の対応力を高めることも重要です。

自社の商品・サービスに関する知識や、苦情対応の基本を身につけておくことで、顧客からの正当な申入れとカスタマーハラスメントを適切に区別しやすくなります。また、消費者心理や障害特性などへの理解を深めることは、不要なトラブルを防ぐことにもつながります。

さらに、カスハラ対策は制度を作って終わりではありません。従業員へのアンケートや意見交換などを通じて実際の運用状況を把握し、必要に応じて見直していくことが大切です。

ハラスメント対策研修のご案内

カスタマーハラスメントへの対応では、「どこまでが正当な苦情で、どこからがハラスメントなのか」を現場で判断できる力が求められます。

坂本直紀の研修では、カスタマーハラスメントをはじめとする各種ハラスメントの基礎知識や、適切な対応方法、管理職として押さえておきたいポイントを具体的に解説します。社内のハラスメント防止体制づくりや従業員教育をご検討の際は、ぜひご相談ください。

 

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

 

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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