カスタマーハラスメント対応マニュアルの整備について、窓口で職員2名が冷静に対応している様子
カスハラ対応マニュアルに基づき、職員が2名体制で窓口対応し、電話では内容を確認して折り返し連絡している場面
感情的な顧客への対応は、2名体制・記録・確認・折り返し連絡など、対応マニュアルに沿った冷静な対応が重要です。

カスハラ防止の基本「対応マニュアルの整備」

前回は、カスタマーハラスメントの具体的な対応例として、以下の2つのパターンをご紹介しました。
・パターン1:時間拘束型
・パターン2:リピート型

今回はさらに踏み込み、現場や電話での実践的な対応方法について解説します。

現場での対応例

  • 窓口での直接対応は避け、応接室などの個室に案内し、必ず2人以上の職員で対応する(時間・人・場所を変える工夫)。
  • 相手が感情的であっても、冷静さを保ち、丁寧な言葉遣いで耳を傾ける。
  • 質問を交えながら詳細を確認し、メモを取って要点を整理する。
  • 必要に応じて、相手の同意を得たうえで録音を行う。
  • 議論を避け、解決に向けて前向きな姿勢を示す。
  • その場しのぎの回答はせず、対応できないことは丁寧に断る。
  • 相手を落ち着かせるため、後日改めて回答するなど「冷却期間」を設ける工夫をする。

電話での対応例

  • 苦情の電話に備え、録音できる体制を整えておく。
  • 原則として、最初に受けた担当者が責任を持ち、たらい回しを避ける。
  • 丁寧で分かりやすい言葉を使い、相手が理解しやすいよう配慮する。
  • 顧客の発言はメモを取りながら聞き、復唱して確認する。
  • 対応可能な範囲と不可能な範囲を明確にし、過度な期待を抱かせない。
  • 即答できない内容は、事実を確認したうえで速やかに折り返す。
  • 一時的に電話を中断する際は、社内の相談内容が漏れないよう必ず「保留機能」を使用する。

まとめ

現場でも電話でも、共通するポイントは「冷静さ・誠実さ・明確な線引き」です。
次回も、カスハラ防止の原則についてさらに詳しくお伝えしますので、ご期待ください。

ハラスメント対策研修のご案内

今回ご紹介したカスタマーハラスメント(カスハラ)への対応方法は、現場での実践力と組織としての体制整備が鍵となります。しかし、どれだけマニュアルが整っていても、職員一人ひとりが「適切な対応方法」や「境界線の引き方」を理解していなければ、現場対応には限界があります。

坂本直紀の研修では、カスハラを含むさまざまなハラスメントへの理解を深め、組織全体で予防・対応できる力を養うことを目的としています。特に管理職やリーダー層には、相談対応や判断の基準が求められます。ぜひこの機会に、職場全体のハラスメント対策を強化するための研修をご検討ください。

 

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

 

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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