カスハラ被害の調査結果を示すグラフの前で、威圧的なクレーム対応に悩む従業員と対策を検討する担当者のイラスト
カスタマーハラスメント被害の企業調査結果をもとに、攻撃的な口調や長時間対応など現場負担の大きさと、従業員研修・相談窓口設置などの対策を説明する漫画イラスト
カスハラ被害を経験した企業は19.1%。攻撃的・威圧的な口調が最多で、対策未実施の企業が71.5%にのぼる現状を解説しています。

【概要】

東京商工リサーチでは、「企業のカスタマーハラスメント」に関するアンケート調査を実施しました。
具体的には、次の内容が特徴的です。

1.19.1%の企業が、直近1年間にカスハラ被害を経験していました。大企業の被害率は26.1%、中小企業は18.4%で、大企業ほどクレーム対応の機会が多くなっています。

2.カスハラによる「休職や退職」が発生した企業は、13.5%でした。大企業の発生率は17.4%、中小企業は12.9%でした。

3.カスハラの内容は、「口調が攻撃的・威圧的」が73.1%、「長時間対応を余儀なくされた」が50.1%、「大きな声を上げられた」が38.9%でした。

4. カスハラ対策については、71.5%が「特に対策は講じていない」としています。対策を講じた企業の例は、「従業員向け研修」12.4%、「相談窓口設置」8.7%でした。

全般的に、中小企業では対策が大企業より遅れている状況です。

【意見・感想・解説】

今回は「企業のカスタマーハラスメント」に関するアンケート調査の結果を取り上げました。

調査によると、カスハラ被害により休職や退職が発生している企業がある一方で、全体の71.5%が「特に対策は講じていない」と回答しており、企業のカスハラ対策の遅れが浮き彫りになりました。

確かに、顧客からのハラスメントという特性上、対応が難しいのは事実です。

特に、顧客との関係を重視する企業文化の中で、過度に丁寧な対応を求められ、社員が精神的に追い詰められるケースも少なくありません。

しかし、カスハラを放置すれば、社員のメンタルヘルスに悪影響を及ぼすだけでなく、企業自体も安全配慮義務の不履行を問われるリスクがあります。

また、カスハラが頻発する職場では、業務効率が低下し、従業員のモチベーションが下がることが懸念されます。

結果として、企業の生産性やサービスの質の低下を招く可能性もあるため、早急な対応が求められます。一部の企業では、「従業員向け研修」、「相談窓口設置」といった対策を講じていますが、多くの企業ではまだ対策が不十分です。

今後、カスハラ対策の法制化が進む可能性も高く、企業は対応を強化していく必要があるでしょう。

ハラスメント対策研修のご案内

カスタマーハラスメント(カスハラ)は、今や多くの職場で深刻な問題となっています。今回の調査結果でも、カスハラが原因で休職・退職に至る事例が多数報告されており、それにもかかわらず7割以上の企業が「対策なし」と回答している現状は、非常に憂慮すべきものです。

顧客対応の現場にいる従業員こそ、守られるべき存在です。
カスハラを放置することは、メンタル不調・人材流出・業績悪化といった、深刻なリスクにつながります。

坂本直紀によるハラスメント対策研修では、「カスハラの定義」「法的リスク」「現場対応マニュアル」「企業としての対応体制の構築」について、実例を交えて分かりやすく解説します。

これからの時代、カスハラ対策は“選択”ではなく“必須”です。
まずは、社員を守る研修から始めてみませんか?

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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