
概要
前回は、「B.労使が取り組むべき事項」のうち、以下の内容をご紹介しました。
1 学び・学び直しに関する基本認識の共有
(1)経営者による経営戦略・ビジョンと人材開発の方向性の提示、共有
2 能力・スキル等の明確化、学び・学び直しの方向性・目標の共有
(1)役割の明確化と合わせた職務に必要な能力・スキル等の明確化
(2)学ぶ意欲の向上に向けた節目ごとのキャリアの棚卸し
(3)学び・学び直しの方向性・目標の擦り合わせ、共有
今回は、その続きとして、「労働者の自律的・主体的な学び・学び直しの機会の確保」と「学び・学び直しを促進するための支援」についてご紹介します。
※ここでの取り組み例は、わかりやすくお伝えするために、主だったものをご紹介しています。
3 労働者の自律的・主体的な学び・学び直しの機会の確保
(1)学び・学び直しの教育訓練プログラムや教育訓練機会の確保
【推奨される取り組み例】
○ 民間企業が運営するオンラインの定額制訓練(サブスクリプション型の研修サービス)を労働者が受講できるようにする。
○ テレワーク勤務の労働者も教育訓練プログラムを受講できるよう、オンラインやオンデマンドの教育訓練プログラムを提供する。
(2)労働者が相互に学び合う環境の整備
【推奨される取り組み例】
○ 社内の先輩を講師として招き、自主的な勉強会を開催する。
○ 労働者が集う自主的な勉強会の開催にあたり、企業も社内への周知に協力し、開催案内を社内の掲示板へ掲載できるようにする。
4 労働者の自律的・主体的な学び・学び直しを促進するための支援
(1)学び・学び直しのための時間の確保
○ 労働者がOFF-JTのために業務を一時的に離れても業務に支障が生じないよう、マネジメントの工夫や人員配置の見直しを行う。
○ 社内や部門ごとの方針として、週のうち特定の曜日・時間を、労働者が一斉に学び・学び直しを行う時間とする。
(2)学び・学び直しのための費用の支援
○ 労働者が自己啓発として、民間教育訓練機関等の仕事や業務に資する講座を受講する場合、その受講費用を補助する。
○ 労働者が自己啓発として、仕事や業務に資する大学等の講座を受講するために休暇を取得する場合、有給の教育訓練休暇とする。
(3)学びが継続できるような伴走支援
○ 管理職等の現場のリーダーが、1on1ミーティングなどの機会を捉え、労働者への定期的な声かけ等を行う。
○ キャリアコンサルタントが、学び・学び直しを行う労働者に対して、定期的な声かけや相談支援等を行い、学びの進捗を確認する仕組みを導入する。
意見・感想・解説
今回の内容で重要なのは、労働者の「学びたい」という意欲だけに任せるのではなく、企業側が「学べる環境」を具体的に整備することです。
オンライン研修を活用すれば、勤務場所や時間に左右されにくくなり、テレワークを行う労働者も含めて学習機会を提供しやすくなります。
さらに、1on1ミーティングなどを活用して、上司が学びの状況を確認し、継続的に支援することも効果的です。
こうした取り組みは、労働者の能力向上だけでなく、キャリア形成への意識や仕事への意欲を高め、優秀な人材の確保・定着にもつながります。
顧問契約サービスのご案内
人材育成や学び直しの制度を実際に導入・運用する際には、研修制度だけでなく、就業規則や休暇制度、労働時間、人事評価などとの整合性を図ることも大切です。
当法人の顧問契約では、貴社の実情を踏まえながら、人事労務上の課題について継続的にサポートします。日頃から制度や運用を整備することで労務トラブルを予防するとともに、万一トラブルが発生した際にも適切かつ迅速な対応を行える体制づくりを支援します。
また、人材育成や働きやすい職場環境の整備を通じて、優秀な人材の確保・定着につながる人事労務管理をご提案します。
人事労務について継続的に相談できる専門家をお探しの企業様は、ぜひ顧問契約をご検討ください。
顧問契約の内容
- 定期対面による、親身な対応
貴社の人事労務の課題を深く理解し、現場目線で実践的な提案を行います。 - ご相談に対する、迅速な回答
メール・電話・オンラインなど最適な手段でスピーディーに対応します。 - 就業規則の作成・改定
最新法令を踏まえた規程整備でリスクを軽減します。 - 書式や最新情報のご提供
実務でそのまま使えるフォーマットと最新トレンドを随時共有します。
代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら









