社長の似顔絵入りサンドバッグを社員が殴る「社長・サンドバッグ・システム」を表したオフィスのイラスト
ストレスを抱えた社員に社長の似顔絵入りサンドバッグを勧め、勤務中に殴って発散する様子を描いた漫画イラスト
社員がストレスを感じたとき、オフィスに吊るされた社長の顔入りサンドバッグをいつでも殴れる「社長・サンドバッグ・システム」の紹介

【概要】

あるメディア制作等を行う会社では、社長・サンドバッグ・システムを導入しています。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.スタッフはストレスが溜まったときに、勤務時間中、 いつでもオフィスに吊るされた代表の似顔絵入りのサンドバッグを殴ることができるというものです。

2.社長の顔は、ボコボコになっています。

【意見・感想・解説】

今回は、社長の似顔絵入りのサンドバッグを殴ることが出来るという、珍しい取り組みを紹介しました。

どうしても、仕事ではストレスが溜まることがあります。そして、ストレスがうまくコントロールできなければ、メンタル不調になったり、休職・退職することがあります。

そのため、社員のストレス軽減に会社が積極的に取り組むことは、とても理にかなっています。

さて、このサンドバッグですが、社員の声では、
”仕事でうまくいかないことがあるので、うまくいくように願いながら…殴ってます”
というのがあります。

まさに、「社長、何とかしろよ!」という感じでしょうか。多分、殴り終わると、すっきりすると思います。

この他にも、フリーカフェイン、アイスクリームブレイク等のコミュニケーション施策も行っています。とても参考になります。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

いつも日々の業務に真摯に向き合い、会社を支えてくださっていることに、心より感謝しています。

仕事には、やりがいや達成感がある一方で、思うようにいかず、気持ちが張りつめたり、ストレスを感じたりする場面もあります。そうした中でも、皆様が懸命に努力し、前を向いて働いてくださっていることを、会社はしっかりと受け止めています。

会社にとって、何より大切なのは社員一人ひとりの存在です。会社の成長は、社員の皆様の力があってこそ成り立つものです。そのため、私たちは、単に働く場所を提供するだけではなく、皆様が少しでも安心して働けること、心身ともに健やかに過ごせること、そして長く活躍し続けられることを大切に考えています。

今回のようなストレス軽減のための取り組みも、そうした思いから生まれたものです。時には気持ちを切り替え、時には笑い合い、時には周囲と支え合いながら働ける職場であることが、結果としてより良い仕事につながると考えています。

もちろん、制度があるだけで十分だとは思っていません。大切なのは、社員の皆様が「この会社は自分を大事にしてくれている」と感じられることです。困ったとき、疲れたとき、悩んだときには、一人で抱え込まず、どうか周囲や会社を頼ってください。皆様の声に耳を傾け、より良い職場環境をつくっていくことも、会社の大切な責任です。

これからも、社員一人ひとりを大切にし、安心して働き続けられる会社でありたいと考えています。そして、皆様に「ここで働いてよかった」と思っていただけるよう、職場環境づくりと支援に努めてまいります。

皆様の毎日の頑張りに、改めて心から感謝申し上げます。これからも一緒に、無理をしすぎず、支え合いながら、より良い会社をつくっていきましょう。

代表取締役社長〇〇〇〇

社長・サンドバッグ制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員が業務遂行上生じるストレスを適切に発散できる機会を設けることにより、精神的負担の軽減、職場環境の改善および業務能率の向上を図ることを目的とする。

(制度の内容)
第2条 本規程に基づく社長・サンドバッグ制度とは、会社がオフィス内に設置する代表者の似顔絵入りサンドバッグを、社員がストレス発散の手段として使用できる制度をいう。

(対象者)
第3条 本制度の対象者は、当会社に勤務する全社員とする。

(利用場所および利用時間)
第4条 社員は、会社が指定したオフィス内の設置場所において、勤務時間中いつでもサンドバッグを利用することができる。
2.ただし、業務運営に著しい支障を及ぼす場合または他の社員の業務を妨げるおそれがある場合には、所属長は利用時間の調整を求めることができる。

(利用方法)
第5条 社員は、自己のストレス発散を目的として、適切な態様でサンドバッグを利用しなければならない。
2.利用にあたっては、安全面に十分配慮し、会社備付けの設備、備品または周辺環境を損なわないよう注意しなければならない。
3.サンドバッグの外観に損耗、変形または破損が生じることは、本制度の運用上想定される範囲内とする。

(禁止事項)
第6条 社員は、本制度の利用にあたり、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
1.他の社員、役員または第三者に対する暴力行為またはこれを助長する行為
2.サンドバッグ以外の設備、備品等を殴打し、または破損する行為
3.危険物を所持したまま利用する行為
4.他の社員に恐怖感、不快感または著しい迷惑を与える態様で利用する行為
5.本制度の趣旨を逸脱し、嫌がらせ、威嚇または職場秩序を乱す目的で利用する行為

(安全衛生上の配慮)
第7条 会社は、本制度の運用にあたり、社員の安全衛生に十分配慮し、必要に応じて利用方法の周知、設備点検その他必要な措置を講ずるものとする。
2.社員は、体調不良時、飲酒時または負傷のおそれがあると判断される場合には、利用してはならない。

(社内手続き)
第8条 会社は、本制度の導入、変更または廃止を行う場合には、事前に社内へ周知するものとする。
2.総務担当部署は、サンドバッグの設置、維持管理、点検および必要に応じた更新手続きを行うものとする。
3.社員は、設備の破損、異常または利用上の問題を発見した場合には、速やかに所属長または総務担当部署へ報告しなければならない。
4.社員は、本制度の利用に関し、継続的な強いストレス、心身の不調その他相談の必要がある場合には、所属長、総務担当部署または会社が指定する相談窓口に申し出ることができる。

(教育および周知)
第9条 会社は、本制度の趣旨が社員の健全なストレス発散および職場環境改善にあることを周知し、必要に応じて利用ルールに関する教育を行うものとする。

(他制度との連携)
第10条 会社は、社員のストレス軽減およびコミュニケーション促進を図るため、本制度のほか、フリーカフェイン制度、アイスクリームブレイクその他の施策を実施することがある。
2.前項の施策の詳細は、別に定める社内ルールまたは通知による。

(雑則)
第11条 本規程に定めのない事項については、就業規則その他会社の定める諸規程による。
2.本規程の運用に関し必要な事項は、会社が別に定める。

(附則)
第12条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

顧問契約サービスのご案内

今回ご紹介したように、社員のストレス軽減や働きやすい職場づくりには、会社ごとの実情に合った工夫が求められます。一方で、こうした制度や取り組みは、内容によっては運用方法を誤ると、かえって職場トラブルや誤解を招くこともあります。

そのため、日頃から人事労務の専門家と連携し、トラブルの予防に取り組むとともに、万一問題が起きた場合にも事後に適切かつ迅速な対応ができる体制を整えておくことが重要です。

また、社員が安心して働ける環境を整備し、会社として従業員を大切にする姿勢を明確に示すことは、優秀な人材の確保及び定着の観点からも大きな意味があります。採用が難しい時代だからこそ、働きやすさや安心感を支える人事労務管理が、企業経営の大切な土台になります。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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