自由シフト制で始業・終業時間を柔軟に調整しながら働く従業員のイラスト
自由シフト制により、標準労働時間8時間を満たせば出社時間を遅らせても退勤時間で調整できる働き方を説明するイラスト
出社時間が遅れても、8時間勤務を満たす範囲で退勤時間を調整できる自由シフト制の仕組み。

【概要】

あるデータマーケティング会社では、「自由シフト制」を実施しています。

具体的には、次の内容が特徴的です。

1.標準労働時間の8時間を満たす範囲で、従業員が始業・終業の時間を自由に設定できます。

2.たとえば出社が遅れても、その分を遅くまで勤務することで、労働時間を調整することが可能です。

3.基本的な就業時間は10時から19時ですが、たとえば10時30分に出社した場合は、19時30分まで働くといった柔軟な対応が認められています。

なお、どれだけ遅い出社であっても、最終的な退勤時間は「21時まで」とするルールが設けられています。

【意見・感想・解説】

今回は、「自由シフト制度」を取り上げました。柔軟な働き方を重視する制度ですね。

社員一人ひとりのライフスタイルや通勤状況に応じて、働く時間を柔軟に調整できます。ワークライフバランスの向上や業務への主体的な取り組みが期待されます。

特に注目すべきは、「21時までに退勤」という明確な上限時間を設けている点です。働きすぎの防止や健康配慮の観点からも、非常に重要なポイントです。

課題としては、社員それぞれが異なる時間帯で勤務することです。そのため、会議の設定や業務引継ぎにおいて齟齬が生じる可能性があります。「最低限の重なり時間」の設定も検討するとよいでしょう。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

日頃より会社の発展のために尽力いただき、誠にありがとうございます。

このたび導入した「自由シフト制度」は、社員一人ひとりのライフスタイルや価値観を大切にしたいという私たちの想いから生まれました。会社は、社員が安心して働ける環境こそが、最大の力を発揮する土台になると信じています。

それぞれの事情に寄り添いながらも、業務の質を維持するという新たな挑戦ではありますが、社員の皆さんの柔軟な発想と協力があれば、必ず実現できると確信しています。

制度を通じて、より豊かで充実した毎日を送っていただけることを願っております。そして、この職場が「長く働きたい」と思える場所であり続けられるよう、今後も会社として全力で取り組んでまいります。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

代表取締役社長〇〇〇〇

自由シフト勤務制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、従業員の多様な働き方を尊重しつつ、業務の円滑な遂行を図ることを目的として、自由シフト勤務制度(以下「本制度」という)に関する基本事項を定めるものである。

(適用範囲)
第2条 本制度は、会社が認めた正社員および契約社員を対象とする。
2 適用対象者の範囲は、業務内容、部署の事情等を勘案して会社が判断する。

(勤務時間の設定)
第3条 従業員は、1日の標準労働時間である8時間を満たす範囲において、始業時刻および終業時刻を自主的に設定することができる。
2 基本的な就業時間帯は10時から19時とするが、これに拘束されるものではない。
3 例えば10時30分に始業した場合は、19時30分まで勤務するなど、所定労働時間内での柔軟な調整を認める。
4 ただし、いかなる場合も終業時刻は21時を上限とする。

(業務遂行および連携)
第4条 本制度の適用にあたっては、所属部署の業務運営に支障がないことを前提とする。
2 会議、顧客対応、チーム業務等において必要な時間帯には、上長や関係者との調整を行い、業務に支障をきたさないようにすること。

(申請および記録)
第5条 本制度を利用する従業員は、毎日の始業・終業時刻を会社指定の方法(勤怠管理システム等)にて適切に記録し、会社の確認を受けるものとする。
2 特別な事情により当日の勤務時間に変更が生じた場合は、速やかに上長に報告し、承認を得なければならない。

(附則)
第6条 本規程は2025年◯月◯日より施行する。
2 本制度の運用状況に応じて、内容を見直し、必要に応じて改訂を行うものとする。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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