No Meeting Fridayを導入し、金曜日に会議を減らして集中作業に取り組むIT企業のオフィス風景
No Meeting Fridayをカレンダーに登録し、金曜日の会議を減らして集中作業を進めるIT企業社員の漫画
金曜日はできるだけ会議を入れず、社員が終わらせたい仕事に集中し、気持ちよく週末を迎えるための「No Meeting Friday」。

【概要】

あるIT企業では、「No Meeting Friday」を実施しています。具体的には、次のような取り組みが行われています。

1.毎週金曜日は、各自ができるだけ会議を入れず、集中して業務に取り組める時間を確保してほしい、という会社の方針です。

2.多くの社員が、カレンダーに「No Meeting Friday」と予定を入れることで、社内会議をなるべく設定しないようにしています。

3.「終わらせたい仕事をしっかり片付けたうえで、リラックスした気持ちで週末を迎えられる」といった声も上がっています。

【意見・感想・解説】

今回は、「No Meeting Friday」の取り組みを取り上げました。

多くの職場では、会議が断続的に入ることで、まとまった集中時間を確保しにくくなっています。

そのため、あらかじめ「会議を入れない日」を設けることには大きな意義があります。

また、「仕事をきちんと終えて、気持ちよく週末を迎えられる」という点も見逃せません。

金曜日に過度な会議が入らないことで、週の終わりを落ち着いて締めくくれるのは、満足度向上にも寄与します。

生産性向上と働きやすさの両方のメリットがありますね。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

日々の業務に真摯に向き合い、会社を支えてくださっている皆様に、心より感謝申し上げます。

私たちの仕事は、日々の小さな積み重ねによって成り立っています。お客様への対応、システムの開発や運用、資料作成、チーム内での連携など、一つひとつの業務に皆様の責任感と努力が込められています。

一方で、会議や打合せが続くことで、本来じっくり考えたい仕事や、集中して進めたい業務に十分な時間を確保しにくい場面もあると思います。気づけば一日が会議で埋まり、落ち着いて作業に向き合う時間が取れない。そうした状況は、皆様の負担感や疲労感にもつながりかねません。

そこで会社として、「No Meeting Friday」の考え方を大切にしていきたいと考えています。

毎週金曜日は、できる限り会議を入れず、皆様がまとまった集中時間を確保できる日とします。週の終わりに、やるべき仕事を落ち着いて整理し、必要な業務をしっかり進め、少しでもすっきりとした気持ちで週末を迎えていただきたい。そのような思いから、この取り組みを進めてまいります。

もちろん、緊急対応やお客様との調整など、どうしても金曜日に会議や打合せが必要となる場合もあります。その際は柔軟に対応しながらも、「本当にこの会議は今必要か」「別の日にできないか」「参加者や時間を最小限にできないか」という視点を、会社全体で持っていきたいと思います。

この制度は、単に会議を減らすことだけが目的ではありません。皆様一人ひとりが、自分の仕事に集中できる時間を持ち、心に余裕を持って働ける環境をつくることが目的です。

会社にとって最も大切な財産は、社員の皆様です。皆様が安心して働き続けられること、前向きな気持ちで仕事に取り組めること、そして仕事と生活の両方を大切にできることが、会社の成長にもつながると考えています。

忙しい日々の中でも、少し立ち止まり、仕事の進め方を見直すことはとても大切です。会議のあり方を見直し、集中できる時間を確保することで、より質の高い仕事ができるだけでなく、心身の負担を軽くすることにもつながります。

皆様には、この取り組みを前向きに受け止めていただき、金曜日の時間を、資料作成、企画検討、開発業務、業務整理、翌週に向けた準備など、ご自身にとって必要な仕事に有効に使っていただきたいと思います。

そして、週の終わりには「今週もよく頑張った」と思えるような働き方を、会社全体で実現していきましょう。

これからも会社は、社員の皆様の声に耳を傾けながら、働きやすく、長く安心して活躍できる職場づくりに努めてまいります。

皆様一人ひとりの頑張りに、改めて深く感謝いたします。

代表取締役社長〇〇〇〇

No Meeting Friday制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、毎週金曜日を原則として会議を設定しない日とする「No Meeting Friday制度」を導入し、社員がまとまった集中時間を確保することで、業務の生産性向上、働きやすい職場環境の整備および週末に向けた心身の余裕の確保を図ることを目的とする。

(対象者)
第2条 本規程は、会社に勤務するすべての社員に適用する。
ただし、業務内容、勤務形態、顧客対応その他の事情により、本制度の適用が困難な社員については、所属長の判断により、必要な範囲で柔軟に取り扱うことができる。

(制度の内容)
第3条 毎週金曜日は、原則として社内会議を設定しない日とする。
2 社員は、毎週金曜日に集中して業務に取り組めるよう、会議、打合せ、報告会その他これらに類する予定をできる限り設定しないものとする。
3 社員は、必要に応じて自身のカレンダー等に「No Meeting Friday」その他これに類する予定を登録し、周囲に対して当該日の趣旨を明示するものとする。
4 本制度は、社員の業務遂行を妨げるものではなく、業務の優先順位を整理し、計画的かつ効率的に業務を進めるために運用するものとする。

(対象となる会議)
第4条 本制度において、原則として金曜日の設定を控える会議は、次の各号に掲げるものとする。
1.社内定例会議
2.部門内またはチーム内の進捗確認会議
3.社内報告会、共有会、検討会
4.緊急性または即時性の低い打合せ
5.その他、別日に実施することが可能な社内会議

(例外的な会議)
第5条 前条の定めにかかわらず、次の各号に該当する場合は、金曜日であっても会議を実施することができる。
1.顧客、取引先、外部関係者との日程調整上、金曜日以外の実施が困難な場合
2.障害対応、クレーム対応、納期対応その他緊急性の高い業務に関する場合
3.経営判断、人事労務、法令対応その他速やかな意思決定を要する場合
4.プロジェクトの進行上、当該日に実施しなければ重大な支障が生じる場合
5.所属長または会社が必要と認めた場合

(社員の役割)
第6条 社員は、本制度の趣旨を理解し、金曜日に集中して業務に取り組めるよう、日頃から業務計画および会議日程の調整に努めるものとする。
2 社員は、金曜日に会議を設定する必要がある場合には、会議の目的、必要性、参加者および所要時間を確認し、必要最小限の範囲で実施するものとする。
3 社員は、金曜日に確保された時間を、資料作成、企画検討、開発業務、顧客対応準備、業務整理その他集中を要する業務に活用するよう努めるものとする。

(所属長の役割)
第7条 所属長は、部下が本制度を利用しやすい環境を整備するとともに、金曜日に不要不急の会議が設定されないよう、部門内の会議運営を管理するものとする。
2 所属長は、金曜日に会議を実施する必要がある場合には、その必要性を確認し、可能な限り参加者、時間および議題を限定するものとする。
3 所属長は、本制度の運用状況を把握し、業務上の支障が生じている場合には、必要な調整を行うものとする。

(社内手続き)
第8条 本制度を円滑に運用するため、社員は、毎週金曜日について、必要に応じて社内カレンダー、スケジュール管理システムその他会社が指定する方法により「No Meeting Friday」であることを表示するものとする。
2 金曜日に会議を設定しようとする社員は、事前に会議の必要性を確認し、可能な限り他の曜日への変更を検討するものとする。
3 金曜日にやむを得ず会議を設定する場合は、会議主催者が参加者に対し、会議の目的、理由、予定時間および必要性を明示するものとする。
4 部門またはチームごとの運用方法については、所属長が業務実態に応じて定め、必要に応じて社員へ周知するものとする。
5 本制度に関する相談、改善提案または運用上の問題がある場合は、社員は所属長または人事担当部署に申し出るものとする。

(会議運営の見直し)
第9条 会社および社員は、本制度の趣旨を踏まえ、会議の必要性、参加者、所要時間、頻度および議題の明確化について継続的に見直すものとする。
2 会議を実施する場合であっても、目的の明確化、資料の事前共有、時間短縮、参加者の限定等により、効率的な会議運営に努めるものとする。

(不利益取扱いの禁止)
第10条 会社は、社員が本制度の趣旨に基づき金曜日の会議設定を控えること、または会議日程の変更を提案したことを理由として、不利益な取扱いを行わない。
2 社員は、本制度を理由として、正当な業務指示、緊急対応または必要な顧客対応を拒むことはできない。

(制度の見直し)
第11条 会社は、本制度の運用状況、社員の意見、業務への影響、生産性向上の効果等を踏まえ、必要に応じて本規程の内容を見直すことができる。
2 会社は、制度の見直しを行う場合、必要に応じて社員に周知し、円滑な運用に努めるものとする。

(附則)
第12条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

顧問契約サービスのご案内

今回の「No Meeting Friday」のような働き方の見直しは、生産性向上や社員満足度の向上に有効な取り組みです。一方で、制度を導入する際には、業務への影響、対象者の範囲、例外対応、管理職の運用方法などを整理しておくことが重要です。

人事労務の制度は、導入時の設計や社内周知が不十分なまま運用されると、社員間の不公平感や現場の混乱につながることがあります。顧問契約では、こうしたトラブルを未然に防ぐため、制度設計、規程整備、運用ルールの確認を継続的にサポートいたします。

また、万が一、労務トラブルや社員対応上の問題が発生した場合にも、事後に適切かつ迅速な対応を行うことが大切です。早い段階で専門家に相談することで、問題の拡大を防ぎ、会社として適切な判断を行いやすくなります。

働きやすい職場環境の整備は、優秀な人材の確保及び定着にも直結します。会議のあり方、勤務制度、就業規則、人事評価、ハラスメント防止、社員とのコミュニケーション体制などを整えることで、社員が安心して長く働ける会社づくりにつながります。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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