大手小売りチェーンの店舗で違法な長時間労働が発覚し、東京労働局が支社長や店長らと法人を書類送検したことを示すイラスト
3カ月120時間の上限を超え、最長415時間45分の違法な長時間労働が問題となった大手小売りチェーンの書類送検を解説する漫画
東京労働局が、大手小売りチェーンの労使協定を超える違法な長時間労働について、支社長や店長らと法人を書類送検した問題

【概要】

東京労働局の過重労働特別対策班は、ある大手小売りチェーンの店舗で従業員に違法な長時間労働をさせたとして、店舗を担当する支社長や店長ら計8人と法人を、労働基準法違反容疑で東京地検に書類送検しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.この法人の親会社は、「企業規模の拡大と業績の伸張に比して、グループ全体で労務管理に関する指導が不足しており、管理部門によるチェック体制の不備及び現場管理者の労務管理ルールに関する認識不足があり、この結果、労働基準法に基づく労使協定を超える長時間労働が一部店舗において発生していた」 と発表しました。

2.報道によりますと、同社の労使間で定められた時間外労働の上限は、「3カ月で120時間」でしたが、それにもかかわらず、なんと最長415時間45分もの時間外労働をさせていました。

3.また、同社は2008年以降41件もの是正勧告を受けながら、これにまったく従わなかったようです。

【意見・感想・解説】

今回は、東京労働局の過重労働特別対策班による書類送検を取り上げました。過重労働に対する厳しい姿勢が感じられます。

多くの会社では、人手不足により、社員一人あたりの業務負荷が高くなっていることが懸念されます。従って、長時間労働の社員が出てくることが懸念される面が確かにあります。

しかし、長時間労働があまりにもひどい状況ですと、健康障害のリスクが発生し、過労死、過労自殺といった問題につながりかねません。従って、社内での労働時間の状況を、しっかり現状把握し、長時間労働が発生しないように取り組む必要があります。

また、今回のように、労働基準監督署の是正勧告を無視し続けてはいけません。是正勧告を受けたら、問題が大きくなる前に適切に税制して報告することが鉄則です。ご注意ください。