
【概要】
厚生労働省は、令和3年度の「過労死等の労災補償状況」を取りまとめました。この中で精神障害に関する事案の労災補償状況は、次の内容が特徴的です。
1.請求件数は2,346件で、前年度比295件の増加でした。その中で未遂を含む自殺の件数は、前年度比16件増の171 件にのぼりました。
2.業種別の請求件数では、「医療、福祉」577件、「製造業」352件、「卸売業、小売業」304件の順で多くなっています。
3.出来事別の傾向では、支給決定件数の多さでは以下の順となっています。
●「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」125件
●「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」71件
●「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」66件
【意見・感想・解説】
今回は、精神障害に関する事案の労災補償状況の件数を取り上げました。
前年度より請求件数が増加しており、2,346件と過去最高を更新しています。また、出来事別の傾向では、パワハラが最も多くなっています。
パワハラについては、令和2年に、精神障害の労災認定基準の改正で、明確に出来事として追加されたことが影響したのかもしれません。
このメルマガでも、これまでかなりパワハラについて取り上げてきており、パワハラについてのトラブルが多発している状況です。
いつもお伝えしていますが、[パワハラ]→[メンタル不調]→[自殺]が最悪のパターンです。
今一度、問題ないか確認しておくとよいでしょう。
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精神障害に関する労災請求件数が増加し、パワーハラスメントをきっかけとした事案も多くみられる中、企業にはトラブルの予防と、問題が生じた際の適切かつ迅速な対応がこれまで以上に求められています。
特に、パワハラ対応やメンタル不調者への配慮を誤ると、職場環境の悪化だけでなく、労務トラブルの深刻化や企業イメージの低下にもつながりかねません。日頃から相談しやすい体制を整え、早い段階で実務的な対応を進めることが重要です。
また、安心して働ける職場環境を整備することは、優秀な人材の確保及び定着の観点からも欠かせません。ハラスメント防止体制の整備や就業規則の見直し、管理職への指導などを継続的に行うことで、従業員から選ばれる会社づくりにつながります。
貴社の状況に応じて、予防策の整備からトラブル発生時の対応まで、実務に即してサポートいたします。労務管理に不安を感じた際は、ぜひ顧問契約をご活用ください。
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代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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