ラーメン店店長が人員不足と人件費削減の影響で長時間労働となり、適応障害を発症して労災認定された問題を表すイラスト
ラーメン店の店長が人手不足と人件費削減の指示で長時間労働となり、月170時間超の残業により適応障害を発症して労災認定された経緯を描いた漫画
人手不足の現場で店長に負担が集中し、週1回の休みや月170時間超の残業を経て適応障害を発症した労働問題

【概要】

あるラーメンチェーン店の社員が提訴しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.この男性は店長に昇格しました。そして、人員不足が常態化する中、社長から人件費を抑えるよう指示されました。そのため、時間外労働が増加しました。

2.この男性社員は、長時間労働の結果、適応障害を発症しました。休みは週に1回が基本で、月の残業時間は多いときで、170時間を超えていました。

3.その後、休職し、労災認定されています。

【意見・感想・解説】

今回は、長時間労働で適応障害となった社員が会社を提訴した事件を取り上げました。

1か月の残業時間が170時間であり、適応障害となれば精神障害の労災認定に結びつく可能性はかなり高いです。

精神障害の労災認定では、「特別な出来事」に該当する出来事が認められた場合には、心理的負荷の総合評価を「強」とすることとしています。

この「特別な出来事」においては、極度の長時間労働として、「発病直前の1か月におおむね160時間を超えるような、又はこれに満たない期間にこれと同程度の(例えば3週間におおむね120時間以上の)時間外労働を行った」場合があげられています。

今回は170時間で160時間を超過していますので、労災認定につながったものと思われます。

そうなりますと、業務に影響して精神障害となったわけですから、会社を相手取って安全配慮義務違反として、損害賠償請求を提起することも考えられます。

人手不足という問題を抱えているとはいえ、社員の過労を放置してはいけません。今一度、社員一人ひとりが長時間労働となっていないか確認しておくとよいでしょう。

 

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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