人事部が残業時間を集計・分析し、就業規則でノー残業デーや残業申請ルールを整備して長時間労働削減を進めるイメージ
人事部が全社員の労働時間を集計・分析し、ノー残業デーや残業申請ルールを就業規則で明確化して長時間労働を削減する解説漫画
残業の実態が見えにくい状況を改善するため、人事部が部署別・社員別に労働時間を分析し、ノー残業デーや残業の事前申請・事後報告を就業規則で明文化します。

現在は「長時間労働対策」をテーマに、就業規則の観点から解説を進めています。
今回は前回に引き続き、「要因別に考える長時間労働削減策」について取り上げます。


【事例】

以前:残業のチェック体制が不十分
↓
改善後:人事部主体で残業時間を把握し、不要な残業を削減する社内ルールを整備


(1)現状把握の徹底

全社員の労働時間をクラウドツールやエクセル等を用いて集計・分析し、
どの部署や社員に問題があるのかを明確にすることが重要です。

■ 問題部署の把握

部署別に時間外労働を集計し、特に残業時間が多い部署に焦点を当てます。
その部署に潜む課題を可視化し、不要な時間外労働を減らすための対策を講じます。

■ 問題社員の把握

時間外労働が多い社員(例:上位10名)を抽出し、個人レベルでの分析を行います。
特定の社員に業務が集中していないかなどを確認し、必要に応じて是正を図ります。
また、過少申告の有無を確認するなど、実態の把握も併せて行うと良いでしょう。


(2)就業規則の明文化

人事部は、残業削減に関する社内ルールを明確にし、全社員へ周知する必要があります。
以下は「ノー残業デー」と「残業の事前申請・事後報告」に関する規定例です。

(ノー残業デー)
第○条 毎週○曜日は、ノー残業デーとする。
 2 前項にかかわらず、業務上やむを得ず残業を行う場合は、
   所属長が残業理由を原則当日に、所定の様式により人事部へ報告するものとする。
(残業の事前申請および事後報告)
第○条 社員が所定労働時間外、休日、または深夜に勤務する場合は、
    事前に所属長へ所定の様式により申請し、承認を得なければならない。
 2 業務の都合で事前申請が困難な場合は、事後速やかに申請を行うものとする。
 3 前項の承認を得て勤務した社員は、所定の様式により勤務内容を報告しなければならない。

次回も、要因別に考える長時間労働削減策を引き続き解説いたします。
どうぞお楽しみに。

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坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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