
【概要】
今回は、派遣先の上司からセクハラを受けたケースで労災が認定された事件について解説します。派遣先の上司からセクハラされて精神障害に罹患してしまいました。そのため、労災を申請したにももかかわらず、労災認定されませんでした。こうしたこともあり、東京地裁で、労災が認定されなかった処分の取り消しを求めたものです。事件の概要としては、以下の通りです。
1.被害者は、派遣先の上司からメールで「愛している」などと告げられ、食事や旅行に誘われました。
2.拒否すると、威圧的な言動、仕事上の連絡をしないなどの嫌がらせを受けました。その結果、心療内科に通院しました。
3.2007年に労災申請しましたが認められなかったため、東京地裁に提訴していました。最終的には、一転して労災を認定するというかたちで決着しました。
【意見・感想・解説】
記事からは詳細は分かりませんが、セクハラにより、精神障害に罹患したたため、労災申請したものの、最初は認定されませんでしたが、最終的には認められたようです。
精神障害に関する労災ですが、今回のセクハラ以外にも、パワハラや過重労働等が原因で、このように労災をめぐるトラブルに発展することがあります。
精神障害の判断で難しいのは、それが業務上によるものか、それとも業務外(例:家庭の事情)、個人の要因(例:もともと精神的に強くない)によるものか、なかなか判断がつきにくいところです。このため、労災の認定をめぐって、よく裁判で争われています。
労災が認められると、業務に起因するということになりますので、会社の安全配慮義務や職場環境配慮義務違反につながるリスクが生じ、民事上の損害賠償になることが懸念されます。
私見ですが、ハラスメントをめぐる争いは増えてくると思います。ハラスメントは、経営者や人事部が気付かない間に現場で発生するリスクがあります。今一度、社内でこうした問題が生じていないか確認して見るとよいでしょう。









